「経営管理」3年・5年の在留期間を目指すには?
安定した日本での事業運営がポイントとなります
日本でビジネスをされている、またはこれから始めようと考えている外国人経営者の皆さん、「経営管理」の在留資格(ビザ)で5年の在留期間を目指したいと思っていませんか?
多くの場合、初回申請でいきなり5年ビザが許可されることは稀で、1年からのスタートとなるのが一般的です。しかし、適切な事業運営と条件を満たすことで、将来的に5年の在留期間を取得することは十分に可能です。
では、具体的にどのような点を重視すれば、5年ビザの取得に近づけるのでしょうか。
1. 最も重要なのは「安定した事業運営と実績」
在留期間の審査において、あなたの会社の事業が安定しているか、そして将来にわたって継続性があるかが最も厳しく見られます。
- 黒字決算の継続: 複数期にわたる黒字決算は、事業が健全であることを示す強力な証拠です。特に2期連続で黒字を達成していると、審査で非常に有利に働きます。赤字が続いている場合、更新が難しくなる可能性が高まるため、早急な改善が必要です。
- 事業規模の拡大: 売上高や納税額の増加、従業員数の増加(特に日本人の常勤職員)は、事業が順調に成長している証です。資本金が500万円以上、または日本に居住する常勤職員を2名以上雇用していることが基本的な要件ですが、これらを上回る実績があると評価が高まります。
- 事業計画の確実な実行: 最初に提出した事業計画が絵に描いた餅ではなく、実際に計画通りに進捗し、成果を出しているかどうかも重要なポイントです。
2. 納税義務の確実な履行は必須
会社としての法人税はもちろん、個人としての所得税や住民税など、全ての納税義務をきちんと果たしていることが前提条件です。税金の滞納がある場合、審査に通ることは極めて困難になります。日頃から適正な納税を心がけましょう。
3. 法令遵守と良好な在留歴
- 入管法上の届出義務の履行: 住所変更や会社の名称・所在地変更など、入管法で定められた各種届出を怠りなく行っていることが求められます。会社の本店移転について、この届出が漏れてしまっているケースが散見されます。適切な時期に適切な届出を行うことが大切です。
- 日本での法令遵守: 過去に交通違反を含む日本の法律を犯していないか、在留資格の取消しや強制退去の経歴がないかなども審査対象です。クリーンな在留歴を維持することが重要です。交通違反は以外と盲点となっているのではと感じております。複数回違反歴がある方は更新許可申請前に行政書士にご相談されることをお勧めいたします。
4. 会社の「カテゴリー」も影響する
日本の出入国在留管理庁は、企業の規模や納税実績に応じて「カテゴリー」を設けています。このカテゴリーが高いほど、長期の在留期間が認められやすくなります。
- カテゴリー1・2(大企業・優良中堅企業): 源泉徴収税額が年間1,000万円を超えるなど、一定の基準を満たす企業が該当します。これらの企業で経営・管理を行う場合、比較的容易に長期(3年・5年)の在留期間が付与される傾向があります。
- カテゴリー3(中小企業): 源泉徴収税額が1,000万円未満の中小企業が該当し、多くの場合、1年または3年の在留期間が付与されます。
- カテゴリー4(新設法人など): 納税実績がない新設法人などが該当し、初回は原則として1年の在留期間となります。
5年ビザ取得への道のり:段階的なステップ
多くの場合、初回は1年の在留期間からスタートし、その後、事業の安定性や継続性が認められれば、3年、そして5年へと更新されていくのが一般的です。
- 初回申請(1年): 新設法人などの場合、まずは1年のビザ取得を目指します。この期間中に事業を軌道に乗せ、安定した経営基盤を築くことが最重要です務です。
- 初回更新(1年または3年): 1年ビザで得た実績を基に更新申請を行います。事業が順調であれば3年ビザが許可される可能性も出てきます。
- 複数回の更新を経て5年へ: 複数期にわたる安定した黒字決算、納税義務の確実な履行、事業規模の拡大などが総合的に判断され、最終的に5年の在留期間が許可される可能性が高まります。
まとめ:地道な努力と確実な実績が鍵
5年の在留期間を目指すには、一朝一夕にはいきません。地道に事業を成長させ、安定した収益を上げ、納税義務や法令を遵守するといった基本的な取り組みを継続することが何よりも重要です。

